人生の指標 松下幸之助著 「道を開く」
人生の指標
僕の人生の指標。それは、1968年の発刊以来、累計520万部を超え、いまなお読み継がれる驚異のロングセラー『道をひらく』です。
『道をひらく』は、松下幸之助が自分の体験と人生に対する深い洞察をもとに綴った短編随想集です。
自分もちょうどこの本と同い年。生まれた年に発刊された本が50年以上たっても読み継がれているすごい本です。
この『道を開く』のいい所は、一つの項目が見開き2ページに書かれてい、文字も大きく読みやすいという事です。
パラパラとめくりながら、その時の置かれた状況に応じて、気になった部分を何度も読み返すことができるというのもいい所。
ちょっとした隙間時間にもパッっと読めるし。
読むたびに、「なるほどなぁ~」「そうだよなぁ」と勉強になる本。ビジネスに関係なく全ての人たちの読んで欲しい一冊です。
その中でも、特に日々の暮らしに、重要であると思う2節をご紹介したいと思います。
志を立てよう
本気になって、真剣に志を立てよう。
命をかけるほどの思いで志を立てよう。
志を立てれば、ことはもはや半ば達せられたといってよい。
志を立てるのに、老いも若きもない。
そして志あるところ、老いも若きも道は必ずひらけるのである。
今までのさまざまの道程において、いくたびか志を立て、いくたびか道を見失い、また挫折したこともあったであろう。
しかし、道がない、道がひらけぬというのは、その志になお弱きものがあったからではなかろうか。
つまり、何か事をなしたいというその思いに、いま一つ欠けるところがあったからではなかろうか。
過ぎ去ったことは、もはや言うまい。
帰らぬ月日にグチはもらすまい。
そして、今まで他に頼り、他をアテにする心があったとしたならば、いさぎよくこれを払拭しよう。
大事なことは、みずからの志である。
みずからの態度である。
千万人といえどもわれゆかんの烈々たる勇気である。
実行力である。
志を立てよう。
自分のためにも、他人のためにも、そしてお互いの国、日本のためにも。
サービスする心
与え与えられるのが、この世の理法である。
すなわち、自分の持てるものを他に与えることによって、それにふさわしいものを他から受けるのである。
これで世の中は成り立っている。
だから、多く受けたいと思えば多く与えればよいのであって、十分に与えもしないで、多く受けたいと思うのが、虫のいい考えというもので、こんな人ばかりだと、世の中は繁栄しない。
与えるというのは、わかりやすく言えば、サービスするということである。
自分の持っているもので、世の中の人びとに精いっぱいのサービスをすることである。
頭のいい人は頭で、力のある人は力で、腕のいい人は腕で、優しい人は優しさで、そして学者は学問で、商人は商売で・・・
どんな人にでも、探しだしてくれば、その人だけに与えられている尊い天分というものがある。
その天分で、世の中にサービスをすればよいのである。
サービスのいい社会は、みんなが多く与えあっている社会で、だからみんなが身も心もゆたかになる。
おたがいに繁栄の社会を生み出すために、自分の持てるもので、精いっぱいのサービスをしあいたいものである。
日々の暮らしをよりよく生きていくためには、「志」と「サービスする心」が必要だと思う。改めてこのことの大切さを感じました。
『道をひらく』是非、おススメしたい一冊です。