母の死 グリーフケアのために書き綴る 家族だけのお盆
初めての家族だけのお盆
お盆だけど、実家に行けなかった。
なので、今年のお盆は、我が家で妻と子どもたちと過ごしている。
こんなことは、生まれて初めての事だ。
そんな中、娘が
「小さい頃のDVDを見てもいい?」と聞いてきたので
「いいよ」と答え、どのDVDを見るか一緒に探した。
そして、「そらまめ」と書いてあるDVDにした。これは、実家で父と母が自分たちの畑で作った「そらまめ」を子どもたちが剥いているいるのを撮ったものだ。娘のお気に入りのDVDである。
DVDの中の母
そのDVDには、亡くなった母の姿も映っている。優しい顔をして息子が豆を剥いているのを見ている。
娘が、生のそら豆を口に入れようとしたところを見て「ダメー」と言ったりしている。
その後、玄関から出ていく姿が映っていた。
すると娘が
「また、スーパーに買い物に行ったんだよね、多分リンゴ」と言った
娘にとって、母はリンゴらしい・・・。
以前は、母の写っているDVDを見ると涙が出ていた。
しかし、娘の手前もあって、昨日は、我慢することが出来た。
時間とはよくできたもので、少しづつ我慢できるようになってきている。
母に会いたい気持ちは変わらないのだが、やはり動く姿を見るとその気持ちが募る。
会って話をしたいと思う・・・。
娘とリンゴの話になった。
「このあと、リンゴを剥いてくれて食べたと思う。そしてブドウも」と言っていた。
時と家族が心を癒してくれる
お墓には行けなかったけど、母を思い母の話をすることで供養になったなぁと思った。
これはこれで、いいお盆になったのかもしれない。
多分、母も我が家に来てくれて、そばでこの光景を見ていてくれたかもしれない。
そして、今日元の世界に戻っていく。
悲しいけど、ちょっぴりいいお盆でした。